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Raspberry Piをノートパソコンで使うよ

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Raspberry Piをノートパソコン(以下ノートPC)を使ってインストールしたときのメモです。

Raspberry Piは小さなPCでこんな特徴があります。

  • 安い(4,000円くらい)
  • 省電力(3W程度)
  • 静か
  • IOピン操作しやすい

もともとは学習用途に作られたとあって、安くていろいろなことができる小さいコンピューターです。
普通はディスプレイやキーボードをつなげて使うのですが、ノートPCの環境ではそれができないので別の手段で使えるようにします。

ノートPCで使うには

先に結論です。Raspberry Piから出力されるシリアル信号をノートPC側で取得/操作します。

必要なもの

  • Raspberry Pi (最新の2やA,B,B+などなんでもokです)
  • micro SDカード(8GB以上がおすすめです)
  • USB-microUSBケーブル(Raspberry Piの電源ケーブルとして使います)
  • TTL-232R-Rpi(TTL-232R-3V3でもok) (Raspberry PiとノートPCの通信用です)

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(画像はクリックで拡大します)

ポイントは4つ目の通信線です。これはUSBを通じてRaspberry PiとノートPCがシリアル通信をするための通信線です。USBとシリアル変換する信号線であれば何でもokですが、TTL側は3.3Vで出力されるものにしましょう。※標準のRS232-Cの仕様で動くものは±15Vの電圧が出てしまいRaspberry Piを壊してしまうので要注意です。

手順

  1. Raspberry PiのOSをダウンロード
  2. SDカードにOSを書き込む
  3. Raspberry PiとノートPCを接続
  4. シリアル通信ソフトの起動
  5. Raspberry Piの電源を入れる

手順は上の順番で行っていきます。では、順番に説明していきます。

1.Raspberry PiのOSをダウンロード

Raspberry PiのダウンロードページからOSをダウンロードします。ぼくの場合はRASBIANを使いますのでそれをダウンロードしました。2015-02-16版でしたが1GB近くの容量がありました。ちなみに、一般的にはNOOBSみたいですね。こちらは起動後いくつかのOSを選択できるようになっています。

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2.SDカードにOSを書き込む

RASBIANはイメージデータとなっているためSDカードにコピペするだけではいけません。(NOOBSの場合はダウンロードしたファイルを展開してSDカードにコピペするだけで使えます)

そこでぼくの場合はWin32DiskImagerというツールでRASBIANのイメージデータをSDカードに書き込みました(画像クリックで拡大します)。

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3.Raspberry PiとノートPCを接続

ここからノートPC特有の作業が必要になります。ノートPC環境の一番のネックはRaspberry Piの出力を画面に表示できないことです。というのも、Raspberry PiはHDMI(またはビデオ出力)で画面データを出力するのですが、ノートPC側にはそれらを入力する端子がありません。そのためRaspberry Piの出力状況を把握できないので、このままでは手も足も出ないという状況になってしまいます。

もうひとつの悩みがRaspberry Piを操作するキーボードがないということです。ノートPC自体にキーボードが組み込まれてしまっているためRaspberry Piにキーボードを接続できません。

そこでこれらを解決するのがシリアル接続です。Raspberry Piはデフォルトでコンソールデータをシリアル信号で出力しています。このシリアル信号を取得/操作してRaspberry Piをコントロールするのが今回の一番のポイントになります。

このやり方で一番簡単なのがUSB-シリアル変換のケーブルを利用することです。ぼくの場合はこのTTL-232R-Rpiを利用しました。秋月電子で売っているTTL-232R-3V3も使えると思います(ピンを入れ替える必要があります)。これらのケーブルはシリアル通信側の電圧がRaspberry Piと同じ3.3Vで動作します。

このUSB-シリアル変換ケーブルを入手できれば、Raspberry PiとノートPCをつなげるだけです。各ピンの接続については次の写真を参考にしてください。

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(見にくい場合はクリックして拡大してね)

Raspberry Pi側 ケーブル側
6pin:GND 黒:GND
8pin:UART_TXD 黄:UART_RXD
10pin:UART_RXD 橙:UART_TXD

GND同士を接続して、お互いのTXDとRXDをつなげるように接続します。

ここで、1つ注意しないといけないのがRaspberr Pi側は3.3V動作ということです。一般のシリアル通信は±15V程度の電圧で通信します。ところが、Raspberry Piは3.3V動作のため普通のシリアル通信ドライバを使うと電圧がオーバーしてRaspberry Piが壊れてしまいます

先ほど紹介したUSB-シリアル変換のケーブル以外を使う場合はシリアル通信側の出力する電圧にくれぐれも注意してくださいね。

4.シリアル通信ソフトの起動

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シリアル通信ソフトには[Tera Term](http://sourceforge.jp/projects/ttssh2/を使いました。

USB-シリアル通信ケーブルを接続するとドライバがインストールされていれば、自動的にCOMポートとして認識されます。ドライバーがインストールされていない場合はこちらのFTDI chip社からダウンロードしてドライバーをインストールしてください。(有名なチップなのでインストール不要で自動認識する場合が多いと思います)

Tera Termを起動した時にドライバーがインストールされていてCOMポートが認識されていれば、上の画面のように”シリアル”のチェックマークを選択できるようになります。「OK」を押して接続を確立しましょう。

Tera Termが起動するとひとつ設定が必要になります。「設定」→「シリアルポート」からシリアルポートの設定画面を立ち上げます。ここで「ボー・レート(B)」の設定を”9600″→”115200″に変更します。

これでRaspberry Piの電源投入前の準備が整いました。

5.Raspberry Piの電源を入れる

いよいよ準備が整いましたのでRaspberry Piの電源をいれます。と言っても、Raspberry Piには電源スイッチがないので、電源ケーブルの抜き差しで電源のON/OFFをすることになります。余っているUSBポートを使ってRaspberry Piの電源を入れましょう。

電源に関する注意事項です。
Raspberry Piは700mA程度の消費電流があります。普通のUSBポートは500mAまでと規格で決まっているため、PCによってはRaspberry Piにうまく電源供給ができない場合があります。電流不足の場合は起動しなかったり動作中に勝手にシャットダウンしたり動作が不安定になってしまいます。USB電源の電流不足と見られる現状が発生した場合はこのUSBアダプタ電源iPhoneのサイコロの充電器などのように1000mA以上供給できるUSBポートを別途用意します。

電源ケーブルをRaspberry Piに差し込むとTera Tarmに次のような文字が流れはじめます。

Uncompressing Linux... done, booting the kernel.
[    0.000000] Booting Linux on physical CPU 0x0
[    0.000000] Initializing cgroup subsys cpu

... 省略

Debian GNU/Linux comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY, to the extent
permitted by applicable law.

NOTICE: the software on this Raspberry Pi has not been fully configured. Please run 'sudo raspi-config'

pi@raspberrypi:~$ 

こんな感じでTera Termの画面にコンソールのデータが出力されて、最後に入力を促すプロンプトが出力されれば成功です。

Raspberry Piは初期設定ではユーザー名とパスワードが次のようになっています。

  • ユーザー名: pi
  • パスワード: raspberry

これを入力してログインできれば完了です。

この後は普通のRaspberry Piと同じように環境の構築や作業ができるようになりますのでいろいろと遊んでみてください。

今回はRaspberry Pi用の画面とキーボードのないノートPC環境でRaspberry Piの環境を構築するというお話でした。次回はRaspberry Piを無線化して電源のみで動作させるお話をしようと思います。

お疲れ様でした。

購入リスト(おまけ)

購入リストをまとめておきます。上の2つはRSコンポーネンツから選んでいます(Amazonだと高かったので)。下2つはAmazonです。

RSコンポーネンツは翌日配達なので、急ぎでほしいときにおすすめの通販部材サイトです。無線化の準備に合わせてUSB無線アダプタの購入もおすすめです。BUFFALOの WLI-UC-GNMというUSB無線アダプタは安くて動作実績があって安心です。